老人ホームの居室を実家仕様に整える
ホームセンターで以前、母親が使用していたキャスター式サイドテーブルを見つけ出した。
今回の医療機関入院では、ホームに帰ることは困難で、療養型の病院への転院の話も持ち上がっていた。
サイドテーブルは長年の使用頻度が高かったせいか、斜めに垂れ下がって水平面を保持できなくなっていた。
これは新しいものに買い替えをしなくてはならないと考えていたけれど、自力でテーブルを使用することはもうできない状態。
私はベッド上で使用できるタイプの物を退院前に購入し、老人ホームの居室に配置していた。けれど母は、車椅子で入所者の皆さんが集うフロアまで移送させていただき、食事をすることができるというミラクルを起こした。
これは母の奇跡というよりも、職員の皆さんがチームで対応してくださる力によるものです。私にはなかなかできないきめ細かなプロの技を毎度毎度、見させていただいている。
今、この時間を少しでも安楽に、明るく、そして日々の暮らしを支えてくださっている介護・看護・医療のスタッフの皆さんが少しでも動きやすいように「実家=老人ホームの居室」を整えたい。
何か持ってきて欲しいものは?
居室は段々と実家仕様になってきた。
母が若き日に編んだレースのハンカチや、雛人形の壁飾りなども持参した。
これらは私の過酷な断捨離計画に楽々と通過し、これからも生き続ける品々である。
母は覚えている。
自分で作った愛着ある品が生き続けていることを・・・
新しいピンクのコサージュを出先で見つけて新規購入した。
持参すると母は微笑んで、数分後に軽い眠りについた。
訪室しても会話が続くのは数分間、それ以外は省エネモードになって傾眠傾向となる。
そうしながら少しでも身体と心が安楽で、じっくりと時を刻んで欲しい。
帰り際には「何か持ってきて欲しいものは?」と必ず尋ねるけれど、何もないと合図する。
そんな繰り返しの中でも、私は新しい何かを見つけては持参する日々を繰り返している。
それでいいのかな〜?
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