終の住処を整える:いつもそばにあったものと再会するには

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自宅よりも気になるところ(住処)

私の実家は現在、母が居住している有料老人ホームということになります。
コロナ禍では面会や入室が禁止されている期間も長く、室内は折り鶴などの飾り物が増え壁面の大部分を彩っていました。高齢になると原色が、活力や刺激を与えてくれるのかもしれません。

それにしても室内の物品が多量になると埃も蓄積されることになり、久しぶりに訪室した時にはマスクが重要アイテムという状態になっていました。やはり数年間の時の流れを実感せざるを得ない状況と言いましょうか・・・

母の病状は退院を困難にするほどのものであり、その期間に私は数日かけてホームの一室を全面清掃することにしました。当初の予定では数時間で完了する予定でしたが、整理ダンスや冷蔵庫、フロアに置かれた物品などを確認すると、とても1日でかたがつく簡単なものではないということが理解できました。

実家にかわる住処として愛情込めて清掃

高齢になると自力で大掃除をすることが困難であるということを知ります。
シニアカーやファイルなどのプラスティックやビニール類は換気口の近くに配置されていたからでしょうか、粉雪のように劣化した破片が舞い散りました。

粉々・・・これはもう諦めてもよいものだろう・・・そう納得する。

戦前生まれの母は高度経済成長期を経て、モノやコトを多く所有する傾向のある人物でした。私のように心を痛めながらも断捨離するタイプの生き方とは何かが違うと感じながらも、健康を害する可能性のあるものは徹底的に排出する方針で室内清掃を行いました。

結果はおそらく大満足の様子で、埋没していた懐かしい物品と再会することができ、
「ありがとう」という感じでした。

微睡む時間が日に日に増え、母と共に記憶の整理を行う日々です。

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