心理学を学ぼう⑻:健康・医療に関する心理学(キーワードのまとめと復習)

hokenC

今回は「健康・医療に関する心理学」の過去問題をザクっと解いた後にキーワードのまとめと復習を行いました。
当然のことだとは思いますが、心理師としての判断基準を問う問題ばかりなので、保健師の国試対策とは違う視点が必要だと感じました。
少しずつですが5月に向け、シフトチェンジするプロセスが実感できるようになってきました。

サイコロジスト

災害時の支援については毎回出題されていますので、国試対策としては必須の領域だと考えています。

目次

「完全合格問題集」の中のキーワード

生活習慣病、産後うつ病、マタニティブルーズ、エジンバラ産後うつ病質問票、パーキンソン症状、ストレス反応、ストレスコーピング、コーピング、心身症、バーンアウト、タイプA型行動パターン、アレキシサイミア、予防的アプローチ、一次予防・二次予防・三次予防、過敏性腸症候群、 レビー(Lewy)小体型認知症、慢性的な睡眠不足、がん患者、チーム医療、任意入院、精神科領域の活動、統合失調症、不眠、遺伝カウンセリング、インシデントレポート、医療倫理の4原則、感染症の標準予防策、自殺予防、ゲートキーパー、自殺リスク、自殺のポストベンション、うつ状態、主治医との連携、認知症、ひきこもり、ギャンブル等依存症、サイコロジカル・ファーストエイド、災害時の支援、被災者のこころのケア、緊急時の援助行動、災害発生時の支援、学校の事故対応、災害時の保健医療支援体制、被災者への優先対応、災害支援者へのストレス対策・・・等

精神保健の領域を復習しました

自殺対策基本法:
社会問題ととらえ、国、地方自治体、事業主、国民の責務を明確化

自殺の防止と自殺者の親族等の支援の充実を図り、生きがいを持って暮らすことができる社会の実現を目的としています。

自殺総合対策大綱:平成19(2007)年に策定され、平成29(2017)年に見直し

重点施策

  1. 地域レベルの実践的な取り組みを支援・強化
  2. 国民一人ひとりの気づきと見守りを促す
  3. 調査研究等を推進する
  4. 人材の確保、養成および資質向上
  5. 環境の整備と、心の健康づくりの推進
  6. 適切なサービスを受けられるようにする
  7. 社会全体の自殺リスクを低下させる
  8. 自殺未遂者の再度の自殺企図を防ぐ
  9. 遺された人への支援を充実する
  10. 民間団体との連携強化
  11. 子ども・若者の自殺対策を更に推進
  12. 勤務問題による自殺対策を更に推進

目標:令和8(2026)年までに自殺死亡率を平成27(2015)年と比べ、30%以上減少させる

統合失調症

  • 10歳代後半から20歳代に発症することが多く、幻聴や妄想などの陽性症状と思考障害や意欲の低下、感情の鈍化などの陰性症状が生じる。
  • 発症から1年未満の薬物治療開始は症状の再燃が少なく、慢性期に出現する生活機能障害を軽減することにつながる。
  • 陽性症状が安定した後は、低下した生活機能や社会的技能を向上せせるための支援を行う。
  • 就学や就労に向けた訓練や本人に適した就労への支援を地域援助事業者やハローワークなどの機関とともに行う。

うつ病・双極性障害

  • うつ病は、ほとんど毎日の抑うつ気分、興味・喜びの著しい減退により何らかの支障を生じている状態が2週間以上続く。
  • 説得や励ましは禁忌で、共感・受容的な態度で接すること。
  • 希死念慮や自殺企図などがあり緊急性が高い場合は精神科医の診察を受けるよう伝え、確実な受診に向けて支援する。(回復期の自殺に注意)
  • 双極性障害は、軽躁〜躁状態の時には調子が良いと本人が感じ、病識がなく、治療中断のリスクが高くなる。
    受診同行などにより治療継続に向けた支援を行う。

若年性認知症

65歳未満で発症した認知症で記憶力の低下、見当識障害、思考や判断力の低下など日常生活に支障をきたす疾患。

本人・配偶者に退職は急がず、上司や産業医等へ相談することを助言する。
都道府県に配置されている若年性認知症支援コーディネーターや若年性認知症コールセンターなどの専門相談も利用できます。

依存症:精神依存・身体依存を起こす(薬物・アルコール・ギャンブル・買い物等)

  • 家庭や職場でもさまざまな問題が発生
  • 患者と家族が相互に依存し合い、問題行動を助長することもある(共依存関係)
  • セルフヘルプグループや家族会を紹介する

薬物依存症(覚せい剤・大麻・麻薬・危険ドラッグ等)

  • 覚せい剤が最も多く(8,654人検挙)、ついで大麻(5,260人検挙)で過去最大になった(令和2年統計による)
  • 青年期〜成人期に多い。
  • 学校保健の中で薬物乱用防止教育を充実させることが必要。

アルコール依存症

  • 飲酒歴や心身状態の重篤度を判断し、必要に応じて医療機関受診を勧める。
  • 飲酒を止めることで離脱症状(手指の振戦、せん妄、幻覚等)が生じる。
  • 断酒会、AA等への参加が重要。
  • 飲酒した状態では面接は行わず、別日を再設定する。
  • 精神的なサポートとして家族の協力が欠かせない。
  • 飲酒の継続を可能にしてしまう家族や友人をイネイブラーという。
    (本人が直面するはずだった問題を本人にかわって行うことにより、飲酒継続を助長させてしまう)
  • 平成25(2013)年に「アルコール健康障害対策基本法」が制定されている。

医療倫理の4原則

自己決定の尊重(Autonomy):患者の意思を尊重しましょう
善行(Beneficence):患者に善いことを行いましょう
無危害(Non-maleficence):患者に害を加えないようにしま しょう
公正(Justice):限りある医療資源を公正に配分しましょう

災害時の支援に関するアーカイブ記事はこちらです

gomagoma

よかったら読んでみてくださ〜い

文 献

公認心理師試験対策研究会(2022)心理教科書 公認心理師 完全合格問題集 第1回〜第5回試験解説版, 翔泳社.
IPSA心理学大学院 予備校(2022)公認心理師試験対策標準テキスト ’22~’23年版, 秀和システム.
下山晴彦 編(2014)誠信 心理学辞典 [ 新版 ],誠信書房.

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