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注意欠如・多動症 (ADHD) P277〜281
注意欠如・多動症 (ADHD)
年齢や発達水準に不釣り合いな不注意および/または多動性・衝動性を特徴とする行動の障害で、このような行動特徴が顕著であるために、社会的活動や学業などに支障をきたします。
これらの症状は12歳以前から認められ、不注意と多動性・衝動性の両方が認められる混合型、不注意が顕著な不注意優勢型、多動性・衝動性が顕著な多動・衝動優勢型の3つのタイプに類型化できます。
二次障害としての心理社会的不適応
幼い頃から不適切行動を示すことが多いため、親は注意したり、叱責したりしますが、行動改善がみられなかったり、子どもが反抗的な態度を示したりするため、より強い叱責が繰り返されてしまいます。時には虐待に発展してしまうこともあります。幼稚園や学校でもしばしばトラブルを起こして、良好な人間関係を築くことができない場面も見受けられます。
治療教育で用いられる主な技法
- 米国児童思春期精神医学会(AACAP)は、薬物療法と認知行動療法(CBT)を推奨しています。
- CBT の技法には、随伴性マネジメント、ペアレント・トレーニング、ソーシャルスキル・トレーニング(SST)があります。
ADHD の SST
① 教示、② モデリング、③ リハーサル、④ フィードバック、⑤ 定着化・般化 という5つの要素で構成
子どもへの SST
- すべての子どもの社会性の発達促進:発達的視点
- ソーシャルスキルが未熟な子どもの将来の不適応予防:予防的視点
- 深刻なソーシャルスキル欠如や心理社会的不適応が顕著な子どもの治療:治療的視点
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