ルソーはどんな人? 〜哲学大図鑑(ウィル・バッキンガムほか 著)より〜
ジャン=ジャック・ルソー(1712〜1778年)はジュネーヴでカルヴァン主義派の家庭に生まれました。彼は生後数日で母親を亡くし、父親はその数年後の決闘のため家からいなくなったといいます。
ルソーは叔父に引き取られ、16歳の時にフランスに移り、カトリックに改宗し、作曲家になろうと考え公務員となりました。2年間はヴェニスで働きましたが帰国後、哲学に関する活動を開始しました。しかしルソーの著作はスイスでもフランスでも発禁となり、何度も逮捕状が発行された経緯があります。
ルソーの言葉
人間は生まれつき自由だが、いたるところで鎖につながれている。
平穏は、地下牢のなかにもある。しかし、だからといって、地下牢を暮らしやすい場所にするだけで十分だろうか。
社会が堕落を招きよせる。
一般意志は万人に由来し、万人に適用されるものであるべきだ。
ルソーの留守番電話:誰かと、どこかで出会う勇気を持ってください。小さな革命家として・・・
「ジブンたちをつなぐ鎖の他に何も失うものはない!」
革命と呼ばれる社会的背景の裏には、このように激しく強固な意志があったと思います。
今の時代を生きるワタシやアナタの周辺には、あまりない空気感なのかもしれません。
「本来、人間は生まれつき自由だが、いたるところで鎖につながれている」
とルソーは語ります。
もしも18世紀に、電話があればどのような対話が交わされることになったのだろう?
gomagoma にも何かメッセージが残されている可能性があります。
政治や経済に無頓着なワタシが今後、情熱を全開する瞬間があるのかないのか・・・
小さな家が建つ国には災害が多い。
けれど、今は戦闘の渦中ではないし、ある一定の平和が保たれている。
レストランへ行ったり、映画をみたり、ショッピングを楽しむ権利が一応認められてもいる。
家の中には地下牢はない。
けれど社会の空気感に耐えきれず、地下に潜りたい瞬間はある。
誰もが自由を享受できるというけれど、この不自由さは一体なんだ。
どこを居場所として安住すれば良いのか。
どこをジブンの、ささやかなる領土として居座れば良いのか。
複雑で多様な価値観の中で埋もれてしまう恐怖を思い起こせば
いつの時代も自己革命的な何かがなければ前には進めない。
この壁面を、一人でぶち壊すことなんてできない。
結集するエネルギーもない。
だから・・・平穏な地下牢のなかで生きていきたいと考えることもある。
ルソーの留守番電話に1件のメッセージが・・・
「保存されたメッセージが1件あります。
アナタの家だけを暮らしやすくしても、それは不十分なのです。
まずは隣人から、誰かと、どこかで出会う勇気を持ってください。
小さな革命家として・・・」
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