ミルはどんな人? 〜哲学大図鑑(ウィル・バッキンガムほか 著)より〜
ジョン・スチュアート・ミル(1806〜1873年)は、ロンドンに生まれ父親はスコットランドの哲学者にして歴史家だったといいます。彼はその父親から教育を受けましたが、何年にもわたって厳しい勉強を課されたためか、ミルは21歳の時に神経衰弱になりました。その時、大学を離れて東インド会社で職に就いたといいます。
ミルは1858年に職を辞すまでは、執筆活動に打ち込むだけの生活でしたが、女性の権利を主張していたハリエット・テイラーと出会い、20年にわたる親交を経たのち結婚しました。
ミルの言葉
決断は最大多数の最大幸福の原理をもとにしてくだされるべきだ。
個人はなんであれ快楽を与えてくれるものに対しては、それ自身に害悪をもたらしかねない場合でも、開かれているべきだ。
他者に害をおよぼす可能性のある事柄を行う権利は認められていない。
自分自身の身体と精神に対しては誰もが支配者だ。
満足した愚か者でいるよりは、不満足なソクラテスでいる方がましだ。
ミルの水切り道具:そのまま流れ去るのもよし、砂金を収集しお守りにするのもよし
降り注ぐ雨・・・
等しく分配される水道の流れ・・・
これが当たり前だと考えて、満足していても良いのだろうか?
gomagoma の小さな家にも水道設備が張り巡らされ、快適な生活が保障されている。
断水などのトラブルがない限り、有料で水の使用が可能になっている。
ありがたい。
毎夜のように入浴し、朝には顔を洗う。
料理に必要な水は、洗う、溜める、飲む、濾す・・・
なんでも出来る。
小さなキッチンには「ミルの水切り道具」が各サイズ準備されている。
野菜を洗う、コーヒーを立てる、ゴミを受ける・・・
こんな万能な道具は他にはないのではないだろうか。
アナタとワタシの生活。
他のヒトに害をおよぼす可能性がないならば
好きなことを行う権利が認められている、はず。
そうです。
ジブン自身の身体と精神に対しては誰もが支配者になれるというのですから・・・
時として大事なものが水切りを通過し、何もかも失ってしまうことがある。
そしてワタシは、きめが細かすぎると何も残らない恐怖と戦い続ける。
そこには「満足」という言葉はない。
あるのは不安と「不満足なソクラテス」だけということか?
それでも決断の時は、容赦なく襲いかかってくる。
「何を選び、何を捨て、何を持ち続けて生きていくのか!」
「決断は最大多数の最大幸福の原理をもとにしてくだされるべきだ」
わかっている、それくらいのこと。
gomagoma にとって理があること、ミンナにとって利益が予想されること。
そんな都合の良いもの、どこにあって、どう判断すれば良いのか・・・わからない。
砂利の中から砂金を見つけるが如く・・・難題。
光る小さな存在が、ミルの水切り道具を通過し
「引っかかるか、引っかからないか?」
そのまま流れ去るのもよし、砂金を収集しお守りにするのもよし。
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