物言えぬ子どもたちに対する配慮:子どもの権利について再考する

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勤務先で出会う子どもたち(乳幼児)を中心に

私は今、還暦を迎えるにあたって世代性というものを感じています。

つい最近まで自身は、子育ての渦中にあったような感覚でしたが、今や同世代の皆さんは祖父母という新しい役割を担っています。私生活ではまだ、おばあちゃんにはなっていませんが勤務先では就学前の子どもたちに沢山会っています。身体は小さいけれど、れっきとした人間です。

つまり「人権」を持ちながら暮らしているということ。
看護職も心理職も、教職も福祉職も全ての職種に課せられた「子どもの権利」について考える日々が続いています。

この子にとって一番良いこと(=最善の利益を考えること)とはどういうことなのか考え込むことも多々あります。現役の母親をやっている時代は、日々の暮らしに四苦八苦して心穏やかではない時もありました。

夫婦で口論になることもありました。
今、考えれば子どもにとっては危機的な空気感だったのではないかと反省させられます。
現代的な定義で考えれば家族間の言い争いは、子どもたちにとっては「心理的虐待」ということになりますよね。

現場の空気感はとても大事

子どもたちが集う施設や学校では、大人(=援助者や教育者)のストレスマネージメントが最重要課題です。日常的な子どもへの接し方や職員同士の関係性など、あらゆる状況が子どもたちにはダイレクトに伝わります。

脳細胞などが可塑性にとんだ乳幼児期の子どもたちにとっては、神経細胞の刈り込みが完了していない状況です。大人以上に子どもたちは感受性が高く、大人とは違う世界を生きていると言っても良いでしょう。

この段階では大人の程よい鈍感性などは、まだ身についていないので「とても敏感に感覚が研ぎ澄まされ、また傷つきやすい」ということを肝に銘じておく必要性があります。

現場では「子どものマイナス部分を浮き彫りにするような言動」は意識的に排除する努力をしています。きっと子どもたちの記憶の中に残存するであろう「言葉」「態度」「空気感」はより穏やかで、愛情に満ちたものにしたい。そう思います。

子どもの権利を守るために 〜アタッチメントの成立を目指して〜

アタッチメントの成立に必要なこと

* 子どもが出しているサインに気がつくこと
  泣いていたら抱き上げて寄り添ったり、養育者が子ども自身の欲求に適切に応えていくことが大事
* スキンシップをとって愛情を表現すること

  抱っこや優しい言葉かけなどによってスキンシップをとること
* いつも安心できる環境を整えること

  子どもの情緒が安定して、情緒豊かに成長できるような場所・時間を提供すること
* 相互的なコミュニケーションを心がけること

  大人と子どもの相互的なやり取りを通して、アタッチメント(愛情の絆)が育まれます

こんなことは避けたい

一方的に提供される刺激
 就寝前のビデオなど与えるだけでは、アタッチメントは成立しません

社会のルールだけを指導すること
 なぜルールが必要なのかを伝える前に、謝り方などを指導しても、アタッチメントの成立には繋がりません

ユニセフから紹介されている「子どもの権利条約」の考え方

gomagoma

大人にも子どもにも「権利」ってあるよね

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