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新聞の記事を読んでいて「腸管免疫システム うつ病発症に影響 〜米教授ら論文」という見出しが目に入りました。
目次
腸管免疫にかかわる「γδT細胞(ガンマ・デルタT細胞)」が脳に作用している
アメリカの科学誌ネイチャー・イミュノロジー電子版では
ストレスによってγδT細胞が炎症性サイトカインという物質を作る細胞に分化して、この細胞が脳髄膜に移ることで「うつ症状」を引き起こすということです。この分化を抑えるためには漢方の生薬「茯苓(ぶくりょう)」の成分であるパキマンをマウスに飲ませたところ、うつ状態を予防する効果があるということがわかったといいます。
神経伝達物質に働きかける「うつ病治療薬」を服用しても、あまり効果がない人では、腸管の免疫システムにアプローチする新しい予防・治療方法は、とても期待できそうな感想を持ちました。
ガンマ・デルタT細胞(γδT細胞)とは
ガンマ・デルタT細胞は、体内の粘膜に広く存在するリンパ球で免疫反応を制御しています。ストレスを受けたマウスではT細胞の分化にかかわる乳酸菌が減少し、うつ状態になることが確認されています。人間でも乳酸菌の減少と、うつ病患者の重症度が相関しているという結果も確かめられているといいます。
ガンマ・デルタT細胞には、細菌やウイルスなどに感染した細胞やがん化をはじめた細胞の変化を素早く感知して攻撃をしかけるといった特徴があります。しかし体内には数%しか存在しておらず、培養が難しいことから、治療に用いるのは困難であるとされてきたといいます。
自分にあった菌活ができるといいな〜
デジタル記事:腸管免疫システムは、うつ病の予防・治療のターゲットとなりうるか?
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