みんなの保健室 gomagomaplace 19:暑さ負債から季節性感情障害(SAD)へ?

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夏の疲れがなかなかとれないまま、気分がすぐれない方も多いのではないでしょうか。本来、夏場は日照時間も長く季節性の感情障害が出にくい時期と考えられますが、今年の夏は猛暑続きで野外での活動には熱中症予防の観点からかなり制限があったのではないでしょうか。自宅や屋内で仕事や作業、勉強、ゲーム・・・など携帯電話やパソコンと共に過ごした時間が非常に多かったという人もおられると思います。秋になるとだんだんと日照時間が少なくなり、残暑が厳しい中「暑さ負債」が全く解消されない状況のまま、さらに心身の疲労が積み重なっていくのではないかと少し心配になってきました。初秋から冬にかけてどのように過ごそうか今、思案中です。

目次

季節性感情障害(SAD)とは?

SADはうつ病の一種

秋または冬に抑うつが始まって、春や夏になると治まるというサイクルを繰り返します。
「反復性冬季うつ病」と呼ばれることもあります。

こんな症状があります

  • 気分が落ち込む(午前中のほうが症状が強い)
  • 気力がなくなる
  • 元気が出なくなる
  • 生きる張り合いがなくなる
  • 物事を楽しめない
  • イライラする
  • 人と会いたくない
  • 性欲が減退する  などなど

SADの場合は睡眠時間が長くなり食欲も増すことが多い

朝起きるのがつらくなり、日中にも眠気を感じることが多くなります。またチョコレートや白パン、甘いお菓子といった高炭水化物の食品が食べたくてたまらなくなることがあります。

SAD になりやすい人

SADは妊娠可能な年齢の女性に最も多く見られます。女性のほうが男性より約3倍罹りやすいといわれています。子どもや年配者がSADになることもありますが、きわめて稀です。

SAD に罹る割合はどのくらいですか?

冬になると、多くの人に軽い疲労感や睡眠時間の増加、体重の増加といった体調の変化が見られます。
英国では100人に3人が深刻な冬季うつ病に悩まされているといいます。

SAD の原因は日照時間不足?

現代の生活では季節を問わず屋内で過ごすことが多くなっていると思います。光が不足すると脳内におけるセロトニンの分泌が減って、そのためにうつ病になりやすくなると考えられています。

SAD による悪循環

  • いつも疲れていて何もしたくなくなります。運動不足がさらにうつを悪化させることがあります。
  • 食べる量が増えて太ってしまいます。
  • 眠気・やる気のなさ・イライラといった症状は、家庭や交友関係、仕事の上でのトラブルの元になりかねません。さらなるストレスを感じることにも繋がります。 

SAD への対策

自分でできること

  • 日照時間の短い時期にはできるだけ屋外に出て、日光に当たりましょう。
  • 普段から行っている運動を続けましょう。屋外で行うのは効果的です。
  • 家族や友人に相談して、理解と協力を得るようにしましょう。

光療法・薬物療法・認知行動療法などもあります

ライトボックス(人工光)を使用して、冬季の日照不足をを補う方法など様々な方法があります。
薬物療法や認知行動療法などについては精神科の医師などに相談して始めることもできます。

季節性感情障害 (SAD)について学ぶ

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