今回は、ゴミ屋敷問題などに関連する「ためこみ症」についてまとめてみました。実は私の周辺には物を多く所有する人が多く、数年に1回は大規模な大掃除を代わりに実施していました。その分量と内容は、個人レベルでは処理できるものではないため、仕方なく業者さんに依頼しました。すると数十万円(ほぼ40〜50万円)かかるということを知り、驚嘆しました。本音を言うと「これって、新品で購入しても同じくらいの値段じゃないのかな〜」といった感じでした。つらかったな・・・
ためこみ症とは、実際の価値とは無関係に、所有物を捨てること、手放すことが持続的に困難であることをいいます。
生活空間は足の踏み場がないくらい散らかって物であふれ、その空間の使用目的が大幅に損なわれるところまで所有物が蓄積されます。この症状は、青年期に軽症で発症する場合が多く、加齢とともに徐々に悪化して、30代半ばまでに臨床的に意味のある障害を引き起こすと考えられています。有病率は2~6%と推定され、女性と男性で同じ程度だといいます。
ためこみ症の症状と徴候:
慢性的に経過して症状の自然寛解は、ほとんどまたは全くありません
どんな症状?
- 物を手放す際や手放すことを考える際には著しい苦痛を覚える。
- 配置するスペースが足りなくなるまで多数の物をためこむ。
- しばしば社会的機能、職業機能、または他の領域の機能に支障をきたします。
- 安全ではない生活環境(火事の危険性や転倒リスク)を生じさせたり、立ち退きまたは法的問題を招いたりする可能性があります。
- 「動物ためこみ」も、ためこみ症の一種で多数の動物を集めて、環境(過密状態や不衛生な状態)が悪化しても、十分な栄養、衛生対策、および獣医学的ケアを与えないものをいいます。
ためこみ症の診断
収集家の場合は?
収集家(例,書籍やフィギュア)は、ためこみ症患者と同じく、多数の物品を収集して保管しますが、ためこみとは対照的に、収集物は整理され、体系的であり、必要な生活空間を著しく散らかすことはなく、使用目的を損なったり、機能や家庭環境の安全性を損なったりすることもありません。
ためこみ症の診断基準には以下が含まれます
- 実際の価値とは無関係に、所有物を捨てること、または手放すことに持続的な困難が認められる。
- 捨てることの困難さは、物を取っておくことが必要であるという思い込み、および物を捨てることに伴う苦痛によるものである。
- ためこまれた所有物で活動のための生活空間(すなわち,地下室や保管室ではない)があふれて散らかり、その空間の使用目的が大きく損なわれる。
- ためこみにより、著しい苦痛または社会的機能、職業機能、もしくはその他の領域の機能が障害される。
ためこみ症の治療
- 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI):
SSRI の効力に関するデータは限られていますが、役に立つ場合があると考えられています。 - 認知行動療法:
患者が物を捨て、新しい物を入手しないようにし、自身の意思決定能力を向上させる手助けをすることに焦点を合わせます。
「ためこみ症」の根本的な治療方法はありませんが、対象者との関係性を悪化せず、少しずつ信頼してもらえるように努力しました。「一緒にやっていきましょう!」が合言葉で、孤独にさせないということがポイントだったと思います。
私個人としては「こんなに大変なことは高齢になってからは、絶対できない」と感じたので少し早めの終活的な断捨離を行い、今はひと段落しています。家の中は快適です。
僕の居場所がたくさんあります。
家族で一番広いリビングを独占してま〜す。
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