家屋の頭(=屋根)と鼻(ベランダ)が傷んでいる
数年前に発生した大台風は、自宅周辺の家屋や公園、道路に大きなダメージを与えた。
当時は近隣から飛んできた屋根材が我が家の頭頂部(=大屋根)に擦過傷と切り傷を残してしまったけれど、そんな傷があることを見て見ぬふりをしていた私だったと思う。
すぐにでも専門業者の方へ連絡すべきだったかもしれないけれど、家屋に大きなダメージを受けた方々の方が優先順位が高いと考えて躊躇した。
結果、アンテナからベランダにかけてぶら下がり破損・変形した金属たちは、同居家族が梯子を購入して、命懸けで撤去した。もう少しで全身を地面に転落させてしまうほどの不安定な瞬間も体験し、大事に至らず本当に良かった。
台風は我が家に様々な傷を残してしまったけれど・・・
人間と違って家屋などの静物は、自然治癒力などはなくベランダについてしまった軽度の擦り傷はいつまでも、いつまでも傷として残ってしまった。
人間にだって治らない古傷くらいあるものだ。
そう考えて放置していたけれど、今回屋根の葺き替え工事をすることになってはじめて、ホームセンターで同系色のカラースプレーを購入し、傷隠しにチャレンジしてみた・・・
けれど、マダラな部分がかえって鮮明になって不自然なベランダになってしまったような気がする。
「傷は隠せば、隠すほど、目立つ」ということか・・・
塗装(=お化粧)するか、張り替え(=部分整形?)するか・・・
ベランダ部分を屋根葺き替えの際に、同時に塗装してもらう方向性で家族会議は進行していた。
けれど、サイディング部分を高機能のものに変更する案を専門業者さんに提案され、「それもいいな〜」と感じた。
今回は思っていた以上のリニューアルになりそう・・・
今では人工木材仕様で雨水で汚れを落とす自浄作用がある製品があるという。
まるで生きて呼吸するようなサイディングだ。
私はせっかく勇気をもってかけていただく足場を有効活用したい。
我が家の歴史でメンテナンス目的の足場は、これが最後になるかもしれないと考えて、「できるだけのことをしていただく」方針で計画は進行している。
今まで何かを我慢しすぎていたかもしれない。
頭の中にあるモヤモヤや小さな傷の集合体を放置しすぎていたのかもしれない。
雨漏りするほどの大惨事には至らなかったけれど、ダメージを受けたココロとカラダはこれ以上無視することはできないところまで来てしまったと思う。
いつかなくなるものに対して最大限の敬意を示す
我が家は築20年以上を経過し、これからも私の寿命とともに変化していくものと感じて生活している。
今回、屋根とベランダのサイディングを貼り直していただくと一見、新築っぽくなることが予想される。
還暦の前後で、人は生まれ変わるのかもしれない・・・
そう考えると新しい自動車を買ったつもりで、家のメンテナンスとリニューアルに大金を注ぐことには、それなりの意味がありそうな気がする。
工事の正式契約は終了した。そろそろ近隣の皆様にご挨拶をしたい。
コメント