エッセイ:少し激しい春風が、溜まり溜まった私の何かを一掃する

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満開の桜が嵐とともに舞う

大雨と強風で桜の花びらがアスファルトの道路に撒き散らされていました。

「春だというのに本当に寒い」

私は冬に着用していた上着を着て、愛犬 goma ちゃんの散歩に出かけます。
今は長距離でも腰痛が発症することなく、元気に歩くことができるようになりました。
いつもの自分に近づきつつあります。

まったく回復の兆しがみえなかった嗅覚も1時間に1回程度は「臭う」ようになってきました。
今は芳醇な香りよりも、湿気だった少し嫌な匂いに反応するような感じです。

ここ数ヶ月、私は無自覚だった感覚を一旦呼び戻して、老化現象とともに摩耗した心と身体を労わりながら、限りある時間を過ごしています。
やっと「もう大丈夫」と思えるようになってきました。

下界では、過密状態だった桜が春の嵐とともに一掃し、力強い若葉が集団となって芽吹いてきました。
やっと私の季節になったような気がします。

軽井沢の小鳥を見るためにYouTubeのライブ配信を視聴しています

おすすめのライブ動画を私は素直に視聴することにしました。
するとまるで森の中でパソコンを打っているような感覚になって時々、ひまわりの種を食べにきている鳥たちと遠距離で出会うこととなります。

今、私は軽井沢にはいけないけれど、休息をとる小鳥たちの姿が自宅に投影され、傷んだ身体を癒してくれます。
水飲み場に落下する水滴の音も、浅薄な呼吸と心拍を安定化させる役割をになってくれています。

今はとても便利な時代で、「そこに居なくても、そこに滞在することができる」環境にあります。
私は「何を失って、何を得たのだろうか・・・」

今日は量販店で冷蔵庫収納ケースを購入し、パズルのように食品を収め直し、少し傷ついた気持ちを整理しておりました。これは断捨離というよりも、再生する作業のような気がします。

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