エッセイ：腰の痛みの原因は、長年放置していたものを片付けるための原動力

腰痛の原因は何だろう？

昨日から珍しく腰に痛みが走り、いつもよりも慎重な動作で家事をこなさなくてはならないようになっている。

原因はわかっている。
今まで放置していた浴室の壁面を元の状態に戻すことを決断し、その作業が中腰状態となり思わぬ肉体的負荷がかかってしまったのだ。

はじめからこうなることはわかっているし、それを覚悟しながら浴室パネルにへばりついた強力なシールの跡を取り除いていった。これは通常の薬液では取り切ることができないので、除光液を大量に使って元の壁面に修復していった。

けれど、長期間貼付した絆創膏のような跡形は簡単には修復できない。
人間と一緒で、経年劣化・・・表面の皮膚が老化してしまうのだな〜と痛感する。

邪魔くさいことでも今、やっておきたいこと

ずっとそのままでも良いけれど思い切って撤収し、元の状態を目指す努力を続けていきたい。

いつまで経ってもゴールは見えないけれど、今ある生活の最適化を目指す場合は、現状維持ではなく縮小・凝縮・洗練された環境づくりは欠かせないと思って作業をしている。

人はどうしても減らすことよりも、明らかに増やすことのほうが得意である。

新しい服を買う。
流行りの家電を買いそろえる。
読みたい本を全部購入してコレクションする。
行きたいところは全部くまなく旅行してみたい。
手元には沢山のお金と品物を手にしていたい・・・

こんな生活には限界がある。
それが分かっただけでも人生へのプレッシャーはかなり半減したものと感じる。
やっぱり今は、生活空間の視覚的・物理的・心理的刺激を良好なバランスに調整する時期だと思う。

多くもなく、少なくもなく、自分にとって価値ある形を作っていこう。
早くも私は、子どもたちがやる予定であった「実家仕舞い」をアラ還の段階で手がけている。

「実家仕舞い、３時間」が私の目標で、撤収作業に多額な費用が発生しないレベルを目指している。
次世代が過ごしやすいと感じる空間は、高齢者でも、私たち世代でも安全で快適な棲家になるものと再認識して過ごす。

腰痛に関しては安静にしすぎることなく、でも休息も取り入れながら適当なバランスを取ってさえいたら大丈夫。何でも「そこそこ、適当、分相応、中庸・・・・」が大事か。