台風の接近や大雨が危険視される時、皆さんならどうしますか?
もう20年近く前のことになりますが、私の子どもがまだ就学前だった頃、臨床心理士のトレーニングの現場に出向くことができず大変だったことがあります。
仕事を優先する? 家族を優先する?
仕事の予定や大事な予約などがスケジュールの中にはまり込んで、「どうしようか?」と迷ったことがありませんか。私は現職の時や大学院生の時、子育てと大人の案件の間で葛藤したことがあります。通常ならば何とかやりくりして現場に向かう努力をするのですが、この頃の災害は予測以上の結果で被災してしまうリスクが高まっていて本当に怖いですね。
20年前であれば当日のキャンセルなどは御法度で交通機関もあらゆる手段を駆使して現場に駆けつけることが基本になっていました。私も普段であれば遅刻や欠席はなく多少無理してでも仕事や用事を優先するのですが・・・
当時は就学前の子どもが保育園に行けず、自宅で見守りや世話ができる人がいない状態でした。それでは危険な状況で放置するようなことになってしまいます。現在の「子育て支援」の流れであれば、大雨暴風警報が発令されている場合は養育者不在にすること自体がネグレクトということになりそうですが、当時はそのような感じではなく、当日の予定(=親子の心理面接の予約)をキャンセルしたことに対して教官から後日お叱りを受けることになりました。
幸いにも自宅は被災することはなかったのですが、大型の台風で近隣のバスや電車が途中で運休する状況でした。近所のカーポートが今にも倒れそうな勢いで窓越しに恐怖を味わいました。当時は何事もなく過ごせてよかったのですが昨今の大雨や竜巻、暴風などは想像を遥かに超えた状態となるため、鉄道会社が計画運休のお知らせをしてくれるので幾分、お仕事や学校をお休みしたり早退したりしやすくなっているのではないでしょうか。
コロナ禍で学んだこと
以前であれば体調不良でも解熱剤などを飲んで、仕事に穴を開けないことが当たり前・・・という世界に私は住んでいました。しかしコロナ禍で微熱があってそれほどしんどくはなくても新型コロナ感染を考慮し、念のために自宅待機できるような風潮が生まれてきました。それが職場のため、学校の公衆衛生上必要だという認識になったのだということです。
猛烈に仕事する日本人の思考や行動にメスが入ったようなパンデミック。大変なことが多い中、働きすぎや働き方の工夫や私生活の重要性などが見直される機会になったような印象です。
振り返ってみると
予約が入った現場の訓練を当日キャンセルしてしまったことに対しては皆さんにご迷惑をおかけしたと思います。それでも自分自身のキャリアと代役のきかない私的な役割(母として、妻として、娘として)を天秤にかけた時の答えはいつも決まっていると思います。仕事に関しては当日に穴が開けられない状況が多々ありいつも葛藤していました。家族の危機に対応するのが遅くなり悔やんだこともあったと記憶しています。それでもその時々にベターな方向を模索する他ないのでしょうね。
今は退職して過ごしているので親族間で発生する急病や急用でもすぐさま対応ができるので、葛藤は半減しているように感じます。これからの時代を生き抜いていく若い世代の皆さんには、仕事と私生活がスムーズに両立できる世界が拡張していくことを願っています。
「この案件は代役がきくのかどうか?」がポイントなのだと私は思います。
何が大事?
どっちが優先?
コレ、あなた以外にもできる人はいる?
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