心理職・看護職・保育職のための学習法「子どもの発達に関する基礎学習①」

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来月から臨床心理士・公認心理師として児童発達支援の現場に復帰します。私もそろそろ還暦が近づいてきておりますので、自身の体力・気力に応じた勤務時間をお願いしたいと思っています。

それでも、専門職として雇っていただくには、実践力と領域に応じた基礎知識が必須になってきます。ちょっとでも安心して現場にたどり着くために現在、私は発達支援の書籍(新規購入)を読みあさっています。自宅には過酷な断捨離から逃れた保育の専門雑誌が数冊残っております。これらを読み返して「幼児期の発達」について学習を進めていきたいと思います。

目次

1歳3か月〜2歳未満の頃の発達の様子

生理的機能

  • 1歳3か月で身長76〜78cm、体重9.5〜10kg程度
  • 1歳6か月頃には脳の重さが1000gを超え、出生児の約3倍になる
  • 排泄の間隔が2時間を超えるようになる
  • 乳歯が1歳6か月頃には全部で12〜16本になる
  • 離乳が完了し幼児食が進む

全身運動

1歳3か月〜1歳6か月

  • 滑り台ではお腹をつけて足から滑ることができる

1歳6か月〜2歳

  • 歩行が安定し走ることができるようになる
  • 手すりを持って階段の上り下りができる
  • 両足とびや段差からの飛び降りなどに挑戦する
  • しゃがんだ姿勢で遊ぶ

手指の操作

1歳3か月〜1歳6か月

  • スプーンやスコップで、すくったり入れたりができ始める
  • 積み木を3〜10個程度高く積む

1歳6か月〜2歳

  • 2つの器に物を入れ分けることができる
  • 積み木が崩れると自分から積み直す
  • 大中小の3つの入れ子を試行錯誤しつつも入れられる
  • 丸、三角、四角などの基本的な型はめを楽しむ
  • モデルをまねて円をかける

言語・認識

1歳3か月〜1歳6か月

  • 「ワンワンどれ?」などと聞かれると指差して答えることが多いが、視線でもとらえ始める
  • 四足動物は「ワーワ」、乗り物は「ブーブ」、食べ物は「マンマ」といったグループの名称として言葉がみられる

1歳6か月〜2歳

  • 絵本などから聞かれた物を指差して答えられることができる(可逆の指差し)
  • 鼻や口など自分の体の部位について尋ねると指さして答えるようになり、「もう一つは?」と尋ねると一方も答えられるようになる(対の指さし)
  • 共通する特徴を持つグループを区別して、イヌは「ワンワン」、ネコは「ニャーニャ」、ウシは「モーモ」などと2つ重ねの言葉で表現し始める

自我・社会性

1歳3か月〜1歳6か月

  • 着脱を自分でしようとし、立ち上がって引っ張るなどの身辺自立の基本が身につく
  • 「〜したい」「〜が欲しい」という思いが強まり、応じてもらえないとひっくり返ったりする

1歳6か月〜2歳

  • 自分の要求を「〜ではない・・・だ」と対比的にとらえ始める
  • 要求実現のために粘り強さがみられてくる
  • 場面の切り替えができ始めるが、自分の気持ちが表現できずに噛みついてしまうことがある
  • 「〜ちゃんも」と自分の名前を使ったり、自分の所有物を「〜ちゃんの」と主張する

定型発達について学習することは必要だけれど

「1歳3か月〜2歳未満」の間には1歳6カ月児健康診査が実施されていると思います。
健診場面では保健師が中心となって子どもたちの発達の様子が確認されているということになります。そこで遅れが認められた場合は、子どもたちの発達を保障するために早期支援が受けられる体制が必要になってきます。

早期介入が子どもたちのプラスになるように、そして母親や父親の子育てに自信と安心が醸成されることを願っています。発達のチェックポイントについては、新版K式などの発達検査の内容と重複するものが存在しますが、健診場面や発達相談の現場で親子が少しでもリラックスして楽しく取り組めたら・・・と思います。

乳幼児健診について 〜こども家庭庁の資料はこちらです

学生

保健師国家試験を受けられる学生さんは要確認事項です

文 献

河原紀子(監修・執筆)「0歳〜6歳 子どもの発達と保育の本」学研プラス 2011年

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