ストア派の捨張り:不条理な集合体では快適な環境を生み出すことはできない

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ストア派の捨張り:不条理な集合体では快適な環境を生み出すことはできない

床、壁、天井の仕上げは完璧に。
表面を馴染みよく貼り付けるためには、よく似た素材の合板を仕込んでおきましょう。
なんで「捨張り」と言われないといけないんだろう?
いずれ表舞台から見えなくなってしまう存在だから?
仕上げ材のための裏方ということか・・・

哲学者ゼノンの名前は巷でよく聞きます。
ヘレニズム哲学の一派ということで、禁欲主義を唱えていたらしい。
紀元前3世紀なんて、どんな世界だったのか gomagoma には想像もつかないです。

「禁欲による幸福を追求して、情念に流されてはならない」
理性に従うことが大事だという。それはそうかもしれないけれど、アテネの柱廊(=ストア)のように凛と立ってられない時がある。

アナタにもワタシにも湧き立つ情念に支配され理性が全く追いつかなくなることがあるだろう。
それでも生き続けなければならないから大変だ。

小さな家にはやはり捨張りが必要か・・・
上塗りする化粧で最も重要なものは、下地、つまり素肌のきめ細かさだ。
いかにも安価で、いかにも粗雑で、いかにも不条理な集合体では快適な環境を生み出すことはできない。美しいこと、安全なこと、合理的なこと、理知的なこと・・・これも大事。

裏舞台には一面、名も無い合板が張り巡らされている。
裏方に徹しているヤツがいる事を認識していたい。
静かに、穏やかに、過重にも耐え、何かを支持する・・・

gomagoma もそんな「捨張り」になるべきだし、それで良いと思う。

言葉の解説

カーペンター

捨張りとは、床、壁、天井などを仕上げる時に仕上材がなじみよく貼り付けられるよう、あらかじめ下地として仕上材と同じような合板などを貼っておくことをいいます。

フィロソファー

ストア派とは、紀元前300年ごろにキプロスのゼノンが創始し,ローマ時代まで続いたギリシア哲学の一派のことをいいます。 ゼノンが彩色柱廊(ストア・ポイキレ)で学を講じたことによってこの名がつけられたといいます。 世界は普遍的なロゴスによって支配されているとする自然学説に基づいた実践知を説きました。

菫色のお手紙「スプリッティングしない貴方へ」
【 浅葱色のアナタ、勿忘草のワタシ 〜gomagomaの色立体から〜 】

今日も駄目だった。
明日はもっと酷いことになる・・・
と恐々と生きてしまっている時に
「それでいいんじゃないの、だいたいで」といってくれる貴方に感謝します。

そうなんです。
だいたいで、中庸で、適当でいいのです。
大部分の事柄はスプリッティングしないでやっていけます。
わかっているけど、忙しすぎたり、追い詰められたり、絶望したりしている時はバサッ、バサッとスプリッティングしてしまうのです。そんなに刃先を尖らせる必要はないのにですよ。

人が刃先でカットしながら過ごす時、ただただ疲れているのです。
gomagoma にもそんな時があります。
でも花壇を育てることに専念していると不思議と中和されます。
菫色の貴方に感謝です。
厳冬が訪れる前に、色とりどりのパンジー、スミレやビオラの苗を買い求めます。
スミレは今やバイオレットだけでなく、黄、白、赤、ピンク、青・・・など数えきれないほどカラフルです。

一株の中に虹のようなバリエーションで何色も何色も花を咲かせる品種もあります。
真冬に雪が積もっても生き残って春には2倍、3倍のスケールに成長したくさんの花を咲かせてくれます。

菫色のお手紙を書きます。
「いつも分け隔てなく、みんなの色を包み込んでくれてありがとう」

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