コラム【さ✖️サ】の物語:サイコドラマの海は珊瑚色 〜言葉を失った人魚たちのその後〜

珊瑚色(んごいろ)=deep yellowish pink

珊瑚色は別名コーラルピンクと呼ばれています。
この色はサンゴのように少し黄みがかったピンクで、フランスではコラーユ(corail)と発音するそうです。
珊瑚のアクセサリーや置物は今の時代では、とても貴重なものになっているのではないでしょうか。海は今も、そしてこれからもずっと珊瑚に優しい環境を保ち続けることはできるのかしら・・・と思うのです。

イコドラマ

サイコドラマはウイーンの精神科医モレノ(Moreno,J.L.)が創始した集団で行う心理療法のことをいいます。
このドラマの参加者は即興で役を演じ、ドラマがどんどん展開していきます。
繰り広げられる即興劇には監督、助監督、演者、観客、舞台の5要素があります。
舞台はまさに非日常の世界です。
サイコドラマの理論の中心的な概念は「自発性の原理」ということです。
演者は日常生活の固定的な役割や概念から解放された状況で、自由な発想で直面する葛藤や希望など、さまざまな感情を体験しながら、克服に向けた挑戦を続けていきます。
自分自身とは距離をおいた役割行動を体験すること。
それは自己と他者に対する理解が深まるチャンスを提供します。

目次

サイコドラマの海は珊瑚色 〜言葉を失った人魚たちのその後〜
【 浅葱色のアナタ、勿忘草のワタシ 〜gomagomaの色立体から〜 】

地上で自分の声を失った人間は相当数いるのではないだろうか?
日常生活の現実的なドラマの世界では、自分を演じ切ることも難しい。

海の底へ沈んでみる・・・
そこには珊瑚が生き続けている場所もある。
死した珊瑚の色とは全く違うコーラルピンクの群生は、地上よりも高濃度の泡を出し続けることができる。

久しぶりに酸素をたっぷりと吸ったような感覚。
生き返る。
もし gomagoma が人魚になったら、言葉に頼らなくても安心できる世界で過ごしてみたい。
ここは海底。気にするものは何もない。
珊瑚色の世界だ。
海底なのに暖かく、お天道さまが射したように明るい。
しばし休憩。

サイコドラマが始まった。
舞台は地上らしい。
言葉が出てこない。
役をいただく。
この人なら「こう言うだろう」と想像する。想像できなくても想像する。

すると自分のことではないかもしれないけれど、今まで発することができなかった word がたたみかけ押し寄せる。
この力に助けてもらいながら、gomagoma も舞台に立ってみる。
言葉と引き換えに地上に舞い上がった人魚たち。
言葉を取り戻すために海底に沈んだワタシたち・・・逆転しているようで実は同じ何かを求めているのか。
「これからも大事な人と、大事な時間を過ごしていきたい、それだけなのに・・・」
難しい。でも挑戦は続ける。

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