蘭茶(らんちゃ)
蘭茶(らんちゃ)は、茶がからせた赤みのある黄褐色のことをいいます。この色は江戸時代に流行した「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」の一つで、色名の由来は「木蘭染(もくらんぞめ)の茶色」から来ていると考えられています。よく似た感じの色には山吹茶という色がありますが、「四十八茶百鼠」は、江戸時代後期に色んな茶色や灰色が流行したことを表わす言葉だということです。当時は庶民の華美、贅沢を禁じた幕府の奢侈禁止令()があり、それに対抗して人々は、茶や黒、鼠系統の地味な色合いに様々な変化をつけて「染め」を楽しんだとされています。
ライフサイクル life cycle
生き物が生まれ、成長・成熟し、老いて死ぬという時間の進行に伴った規則的な変化もしくはその期間のことをいいます。ライフサイクルは、生活周期や生活環ともいわれています。その周期の中でそれぞれの個体は、親への依存を脱して自立した存在となり、繁殖にたずさわった後に老化して死にいたります。この変化に伴って家族の形態や生活の場なども様変わりしていきます。E.H.エリクソンの理論では生涯発達的な観点から「発達」を捉えることがとても重要になって、この心理社会的発達理論では、乳児期、幼児期初期、幼児後期、学童期、青年期、成人期、壮年期、老年期の8段階があるといわれています。
今、アナタはどの段階にあるのでしょうか・・・
ライフサイクルの年輪が重なる、重なる「今は蘭茶のベッドできょうだいと遊んでいます」
【 浅葱色のアナタ、勿忘草のワタシ 〜gomagomaの色立体から〜 】
蘭茶のベッドで今、生まれました。きょうだいも一緒です。
お父さんとお母さんはお出かけ中です。ここにはいません。
同時期、同時代、同郷の君たちが gomagoma の仲間です。
でも今は「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」で、微妙に色彩を操作しながら生活を楽しんでいます。
だから一緒にしないでいただきたいのです。
アナタとワタシは自分の色を探している最中です。
決して、他人の真似をして着色してはいけません。
ワタシはワタシ、アナタはアナタの素材を最大限に活かしながらフルペイントしなければならないのです。
蘭茶は渋めの色だけど、青年期? 壮年期? 老年期? どの辺りの色だろう。
本当は山吹色くらいで手を打ちたいけれど、これに無理くり茶色が侵入してくる。
木蘭染(もくらんぞめ)の茶色は、山が吹く樹木たちの骨やすみに近い色だ。
秋は去り、初冬から晩冬へ・・・
ライフサイクルの年輪を重ね、重ね、茶色が似合う自分になっていく。
かすかに残る黄色はジリジリと成熟し、いつか骨化するための予行演習の色・・・
これは樹液か。溜まってきたら排出したほうがいいだろう。
アナタとワタシのライフサイクルは、今がクライマックスです。
おそらく来年も10年後も20年後も・・・
「そうありたい」
蘭茶のベッドは小さな巣箱でいいのです。
いますぐ「ここが gomagoma の居場所です」と宣言したい。
蘭茶のベッドは柔軟剤が混入した木の葉です。
ここにはお父さんとお母さんはいませんが、アナタとワタシがいます。
そろそろ巣立ちの時です。
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