苺色(いちごいろ)= strong red purple
つよい赤紫(strong red purple)を苺色(strawberry)と誰かが名付けました。
この色、実は江戸時代末期にオランダから伝わった「オランダ苺」のことだそう・・・
日本古来の木苺の色とはちょっと違う色をしている。
海を渡ってやってきた色が日本の色になっていく感じです。
美味しい旬の苺は、もっと鮮やかで明るい赤のような気がするのは私だけでしょうか。
イニシエーション
人の一生はなだらかな成長変化のプロセスではなく、安定した時期と次の安定した時期の間に「死と再生」を象徴したような重要な移行期があると考えられています。
昔の人はこの危険に満ちた不安定な移行期を無事に通過するために厳粛な儀式(=通過儀礼)を行ったものでした。
昭和から平成、令和へと時代は流れ、こうした儀式は日々の生活の中で埋もれて消滅してしまったものも多いのではないでしょうか。
年々、結婚式や告別式などの儀式も簡素化してきているような感じがします。
苺畑でイニシエーション
【 浅葱色のアナタ、勿忘草のワタシ 〜gomagomaの色立体から〜 】
「苺って本来、赤でしょう?」
赤いものといったら林檎とか苺が定番だし、なんか違うような気がするな〜
この苺色。
加熱してませんか? お砂糖混ぜてませんか? スプーンで潰してませんか?
誰ですか? 紫色を混ぜたのは!!
gomagomaが子どもの頃に求めていた「赤い色」はもっと鮮やかなものだったと思います。
乳幼児は「赤」が大好きです。
視覚機能の成長過程で好んでこの色を長く注視します。
いつしかアナタとワタシの苺畑は幼稚園や学校、会社へと変化していきます。
ワタシたちは何度となく襲ってくる危険をギリギリすり抜けながら生き続けているともいえます。
赤い群衆の中で、赤ちゃんは本来の赤色を少しずつ放棄し、強くなっていきます。
時には怪我をして内出血することもあります。
そうか。
小さな怪我の数々が紫色となって残ってしまうのだろう。
そしてクレヨンや色鉛筆で見る「赤」は「苺色の赤」に変色していく。
これは少しずつ大人に近づくということかもしれない。
苺畑が私たちの生きる世界だとすれば、時には手痛い経験も必要だろう。
通過儀礼が少なくなった現代社会では、小さなイニシエーションをも大事に扱っていくことが求められる。
少し濁ったような赤。
これからは苺色も身にまとっていかなくてはならない。
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