ゲーテに会うための蹴上げ:若くして求めれば老いて豊かである・・・か
ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)に憧れる人は随分多いと思います。
それは多彩すぎる才能に恵まれた存在だったからではないでしょうか。
詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家・・・
ドイツを代表する文豪は恋多き人でもあったと聞きます。
ゲーテ曰く
我々は高みに憧れるが、歩き出すことには無関心だ。山々を望みながら、平らな道を歩きたがる。
gomagoma にとってアップダウンの少ない人生は、安定的だし憧れでもありました。
でも本当にそれで良いのか!
もしかしたら山々を望むこともしようとしていないだけ?
誰かに叱られてしまいそうです。「向上心がない」と・・・
アナタとワタシにとって「憧れる高み」とは何?
それがわからないから右往左往してしまうのだ。
常に平坦な土地を求めクルクルと同心円を描いている。
いい加減、めまいがしそうだ。
あっ忘れてた。今、gomagoma は小さな家を建築中だった。
一応、地盤改良して心配なさそうな場所が見つかったので、後は自分の足で歩み出すだけでいい。
蹴上げのサイズは規格内でいく? それとも規格外でいく?
第一段目の階段は、高層住宅を建築する上で何よりも重要なことだ。
ここは、つまずくことなく笑って上昇下降できる段差を設計したいもの・・・
アナタとワタシの住む家は、2階建くらいが程よい感じがしてきました。
到底、ゲーテみたいな多重構造の生き方は出来そうもないけれど、一歩蹴り上げ踏み出す階段だけは早急に造っておきましょう。
若くして求めれば老いて豊かである・・・ということか。
言葉の解説
蹴上げとは、階段の一段の高さのことをいいます。 建築基準法では住宅の階段の蹴上げは23cm以下と決められています。また 足がのる平らな部分は「踏み面」、階段の垂直になった部分を「蹴込み」といいます。
ゲーテとは、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe、1749年8月28日 – 1832年3月22日)のことで、彼は、ドイツの詩人で劇作家、小説家でもあり、自然科学者でもありました。小説『若きウェルテルの悩み』や、詩劇『ファウスト』などはとても有名です。
自分のゲシュタルトを死守したい 「中滅紫でお願いします」
【 浅葱色のアナタ、勿忘草のワタシ 〜gomagomaの色立体から〜 】
滅紫を「けしむらさき」と呼ぶとき、喪服の泥染を思い浮かべます。
黒の和装をするときは、一生のうちにそう度々あることではありません。
家紋が入ったものをオーダーメードして所有している人もいるでしょう。
本当のところ、この喪服は黒なのではなく「紫」なのではないでしょうか?
時が刻々と流れ、袖を通さぬ着物はいつしか紫がかって「けしむらさき」となるように感じます。高温で燻された絹の糸は、力強くもあり儚くもあります。
滅紫は平安時代の雅さと儚さを連想させます。
雅な生活が「図(=ゲシュタルト)」だとすれば、儚さは「地」ということになるでしょう。
私たちはこれまで形を成したものにひたすら価値を見出し、安堵感と優越感に埋没してしまっていなかったか。
ふとバックヤードに視点を移すと埋もれかけた「地」の方が気になってくる。
「お元気ですか?」と声をかけたくなってくる。
両者の輪郭が不鮮明になる時、自己のコントロールは不安定になっている。
危険運転をしているといってもよいだろう。
今の時代ならば自動運転でお願いしたいところだけれど、これでは自分の生を放棄したことになる。どちらを選ぼうか・・選べるものでもなさそうだけど、なんとかしたい。
迷いながらも前進していると図と地が反転することもある。
その瞬間に何かヒントが隠されている可能性もある。
gomagoma は「五分五分」でもある。
正直に白状するなら、これからも中温でゆっくりと染めていただきたいものです。
「中滅紫でお願いします」とオーダーする。
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