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キャッテルはどんな人物?
アメリカの心理学者。ラファイエット・カレッジを卒業し、ドイツに渡りました。
ドイツではゲッチンゲンのロッシュ、ライプツィヒののヴントに学びました。1883年にはヴントの研究助手となり、反応時間の研究にエネルギーを注ぎました。しかし彼は研究助手をしながら「内観法」などの主観的変数に疑問をもつようになったといいます。
キャッテルは後にゴールトンに出会い、「個人差」の研究をはじめ、心的テストに関心を抱くようになりました。
キャッテルの業績・理論とは?
1917年アメリカが第一次世界大戦に参加することとなり、彼はこれに反対して教授の職を退任しています。
キャッテルのその後
- 心理学関係の著書を出版
- 心理学の応用を企業化するための団体をニューヨークに設立
- 個人差の研究
- コロンビア大学の新入生に行ったメンタル・テストの研究を生かして実施
- ヴントの研究室で学んだ精神物理的測定法も生かした形で実施(精神測定学ともいわれています)
キャッテルの心理テストは要素的な身体あるいは感覚・運動反応を測定したもので、テスト得点と学業との相関は低いと評価され、後の知能検査とは異なるものと考えられています。
弟子のソーンダイクを通じてコロンビア大学では心理テストを使用するよう働きかけがあり、キャッテルの業績はアメリカの実用的で応用的な心理学に貢献しました。
福島 章 編(1996)精神分析の知 88, 新書館.
氏原 寛・山中 康裕 他 編(1999)カウンセリング辞典, ミネルヴァ書房.
中島 義明・子安 増生 他 編(1999)心理学辞典, 有斐閣.
氏原 寛・山中 康裕 他 編(2004)心理臨床大事典 改訂版, 培風館.
下山 晴彦 編(2014)誠信 心理学辞典 [ 新版 ], 誠信書房.
IPSA心理学大学院 予備校(2022)公認心理師試験対策標準テキスト ’22~’23年版, 秀和システム.
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